東京マラソン備忘録 - その2・論文投稿

小学生の合唱、招待選手の紹介、国歌斉唱、小池知事の挨拶等が一通り終わるとまずは車いすがスタート、更にその5分後にマラソンがいよいよ始まる。

以下データはランナーズ・アップデートより。

(0km-5km) 25:14

スタート時のロスは2分程。これだけ大きな大会なのに驚異的に短い。道路も広くて走りやすい。最高だ。ただ、スター直前にランナーがビニール袋等を脱いで歩道に向かって投げるのだが、届かなかったもの等が走路に浮いていたりして、この点だけが残念だ。ただ、これはあくまで我々ランナー側のマナーの問題だ。

これからしばらくは下りが続くので、ここで頑張って波に乗ろうと思っていたのだが、その通りものすごく走りやすい。沿道の声援も途切れることがない。

スタート時は日陰で寒かったが、日向に出ると暖かい。

時計を見ると最初の1km以外は5:00を切っているので、このままいけるところまで行こうと思う。

(5km-10km) 25:28

10kmのランナーは後ろからスタートしたので、縫うようにしてものすごい勢いで抜いていく。ちょっと可哀想。高校生(だと思う)が鉢巻きをして集団で走っている。何組かの集団に追い越されたが、ある集団の一人がわしの近くで派手に転倒。仲間も止まって様子を見ていたようだ(その後、彼らには追い越されなかったが大丈夫だっただろうか)。

早めに給水もする。走りながら飲むことを心がける。

ここでも引き続き時計を見ると5:00を切っている。ただ、既に若干足には来ているような感じがあった。どこまで持つであろうか、と嫌な不安感はあった。

しかも、まだ10kmに至らないのに、道路上の距離の表示より大分早く時計のラップが鳴るので、道路上の10kmで時計をスタート時からの時間に変えてみたら何と50:40程度であった。

もしかしたら49分切っているかも、なんて考えながら走っていたので、これにはびっくり。噂には聞いていたが、GPS時計の距離の計測はかなり不正確だ。

がっくりしたのもあって、これ以降はラップは見ないことにした。これでは変に惑わされてしまう。

(10km-15km) 25:50

コースを通して見所満載なのだが、特に面白いことは無い、いつもとは違った視点から見られることがユニークと言えばそうであろうか。声援にも全く答えずに走りに集中する。ほとんど景色は見なかった。以降も同じ。

この区間で既に折り返してゴールに近い車いすランナートップとすれ違ったと思う。

(15km-20km) 26:02

淡々と走るが、もう足が疲労気味。

もう少し速く走っていればトップのランナーとすれ違ったと思うのだがこれが残念であった。かろうじて猫ひろし氏を目撃。これ以降、有名人を見ることはなかった。

もう、ほとんど自分の時計を見ることはなかった。一つには頑張る気力が多少薄れていたのと、もう一つにはほぼ5km毎に時計自動車が道路に配備されていたので、それで時間をチェックすれば十分な気がしたからだ。更にもう一つ、周りのランナーがよく走っているので、その中で流れに乗って走っていると自然とペースが守られるから。これが良かった。

どこだったか忘れてしまったが、足の爪や裏が痛いのは、かなり早い時期から認識していた。

(20km-25km) 26:17

24kmを過ぎたところで急に空腹感を覚えて、アミノバイタルジェルを胃に流し込む。もう疲れてきたので歩きながら給水。

(25km-30km) 26:26

銀座のあたりに至るとランナー密度もかなり薄れてくる。同時に周りの速さも遅くなってくるので、流されないように意識して少し速めに走る。しかし、かなり辛くなってきて遅くなっているのが分かる。

どこかで、道路のど真ん中に大きなテレビがあって、そこで日本人がインタビューを受けていた。その時には今井君かと思った。

(30km-35km) 26:36

ここからが長かった。折り返しのランナーとすれ違うが、彼らはサブ3だろう、もう少しでゴールだ。しかし、わしはまだ10km以上走らねば。

給水すると歩いてしまうのでしばらく我慢し、35kmを超えたら給水で歩こう、とだけ考えながら走る。

(35km-40km)27:20

ここからが地獄。足の裏や爪は痛いし、右のハムストリングをかなりしんどくなってきた。とにかく30から40kmまでの折り返しを含む直線は辛い区間であった。

ここで再び空腹を覚え、もう一つのジェルを流し込む。

(40km-42km)11:38

 最後の1km、石畳風にブロックを敷き詰めてあって走りにくいことこの上ない。しかしゴールも直前。少し頑張りがきくようになった(というより周りが遅いのだろう)。ここだけが幸せな気分で走れた。

終了後:歩いてゼッケンの色によって違ったところで荷物を受け取ることになる。わしは日比谷公園方面だ。誘導されて力なく歩いて行く。タイムはいまいちだったが、終わったことが何より嬉しい。それと同時に2週間後の古河マラソンを走るのは絶望的な気がした。

歩く区間が長い。途中、タオル、風よけ、メダル等を受け取り、スポンサー企業だろうか、様々な飲み物、食べ物等を受け取っていく。持って歩く荷物も重くなる。延々と歩く。スタッフや企業の方は笑顔でおめでとうと声をかけてくれる。わしも嬉しくて、ここではありがとうを繰り返しハイタッチをしていった。

スタッフの皆さんには本当に頭が下がる思いである。スタート前からゴール後まで本当に有り難かった。

途中、たかどんに電話をすると直ぐ近くにいるとのこと、場所を伝えると、そこまで来た。ただし、わしは公園内でたかどんは道路を挟んだ反対側。とにかく荷物を受け取ってから直ぐに出ると行ってわしは公園内へ進んだ。

ここからもまた長い。荷物を受け取り、公園内でささっと上下のスポーツウェアを羽織って公園を後にする。しかし、なんせ距離が長くてかなりの時間をくう。たかどんからは先に帰るとの連絡を受けていた。

 ともかくホテルに戻り、しばらく休んでから銀座を冷やかしにたかどんと出かける。そのあとお茶の水で一杯飲んでホテルに戻ってもう1泊。ゆっくりと眠る。

ここで東京マラソンを総括しておこう。自己ベストを狙っている人は是非走って欲しい。当たるまで諦めず出すべし。確実に良いタイムが出ると思う。すばらしい大会である。わしは年のせいもあって下降気味ではあるが、記録が上向いている人にこそ走って欲しいと思う。

さて、翌日はわしは代休を取ってある。帰りにたかどんの大学に寄ってから帰宅。録画を見るがわしのゴールの時間には放送は終わっていた。

翌日の火曜日から疾風怒濤の日々。休んでいた間の諸々を消化し、そのあとは論文執筆。

わしの趣味は2つ、ランニングと物理の研究。東京マラソンで十分に楽しんだ後はもう一つの趣味を大いに楽しむ。 卒研生が頑張ってくれたので卒業までに是非論文を、ということでマラソ以降没頭してきた。

それもついに今日で完成。本日投稿。終わった。論文執筆もマラソンと同じ。最後の最後が実にしんどい。

ところでもうすぐ古河マラソン。東京マラソン後、全く走らないまま古河を迎えることになりそう。まあ、一つの実験だな。

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